ホイストクレーンの修理:トロリーダクト編 その1
得意先から緊急依頼です。
「ホイストが動かん。
すぐ来れる?。」
「今、現場入っちゃってるんで・・・、
午後の遅めなら。」
「仕事にならんのでなるべく早く頼む。」
「判りました。」
鉄工所なので材料も製品も移動はホイスト頼みです。
幸い朝からの現場が早く終わったので昼イチで到着できました、
「ホイストの手元スイッチは電気きてる。
何で動かん?。」
「調べます。」
電源ハイプロの一次側・二次側とも三相R-S-Tそれぞれ204Vで正常。
梯子でホイストに昇って制御ボックスの入力電圧をあたると
R-S 151ボルト
S-T 95ボルト
R-T 204ボルト
とおかしなことに。
このホイストはダクトの下面をホイストに追随してトロリーが走り
内側のレールから電源を取り出すタイプです。
(「なんかいろいろボロボロで突っ込みたいところですが
先へ進みます)
S状況からトロリが怪しい。
標準施工では定期メンテのためにトロリが簡単に外せるはずなのですが
それ用のダクトが付いてないのですぐには外せません。
=トロリー自体の点検ができない。
困りました。
仕方ないので配線を外してトロリの電源電圧を測定。
やはり上記のおかしな電圧。
しかもトロリを上下左右に動かすと電圧が出たりでなかったりします。
トロリの故障か電極の摩耗と判断しました。
しばらくトロリをガチャガチャして電圧が安定してきたので
復旧して手元スイッチで動作確認。
「おーー、治ったね。
もう完璧?。」
「全然です。」
状況を解説して、
「今はたまたま動いているけど交換しないと直ぐに再発」
と説明したところ早速部品交換を発注いただきました。
その2へ続く。